ジムに行くと、だいたい目の前に鏡があります。
鏡があると、なんとなくフォーム確認ができている気になります。
「ちゃんと動けているかな」
「変なフォームになっていないかな」
「周りからおかしく見えていないかな」
そう思って、トレーニング中に何度も鏡を見てしまう人もいるでしょう。
しかし、ここで一つ言わせてください。
鏡を見すぎると、逆にフォームは崩れます
フォームを確認するために鏡を見る。
一見すると正しい行動に思えます。
しかし、動作中に鏡を見ようとすると、首の向きが変わります。目線がズレます。体の意識も鏡に引っ張られます。
例えば、横を向いて鏡を見ながらスクワットをしたとします。
その時点で、首は横を向いています。首が横を向けば、背中や骨盤の感覚もズレやすくなります。
つまり、フォームを確認するために鏡を見ているのに、鏡を見る動きそのものがフォームを崩す原因になるわけです。
これは初心者ほど起こりやすいです。
なぜなら、初心者はまだ正しいフォームの感覚が体に入っていないからです。
フォームが安定していない状態で、さらに鏡へ意識を飛ばす。すると、肝心の動作への集中が抜けます。
鏡で見えるのはフォームの一部だけ
鏡で見えている自分の姿は、フォーム全体ではありません。
正面から見れば、左右のズレは分かりやすいです。
しかし、背中が丸まっているか。お尻が引けているか。膝が前に出すぎているか。重心がどこにあるか。
こういう情報は、正面の鏡だけでは分かりにくいです。
逆に横から見れば分かることも、正面からは分かりません。
つまり、鏡を見ているからといって、フォーム全体を理解できているわけではないのです。
ここを勘違いすると、鏡に映っている一部分だけを直そうとして、全体の動きが崩れます。
ウォームアップから雑に動くな
では、初心者はどうすればいいのか。
まず大事なのは、ウォームアップの軽い重量から丁寧なフォームを心がけることです。
本番セットだけ丁寧にやろうとしても、だいたいうまくいきません。
軽い重量の時に雑に動いている人は、重くなった瞬間にもっと雑になります。
逆に、軽い重量の時から丁寧に動けている人は、本番セットでもフォームが崩れにくいです。
ウォームアップは、ただ体を温める時間ではありません。
その日のフォームを確認する時間です。
今日は膝が内側に入っていないか。背中が丸まっていないか。左右どちらかに体重が偏っていないか。
軽い重量のうちに、こういう違和感を拾ってください。
重くなってから直そうとするのは、かなり難しいです。
頭の中で自分をいろんな角度から見る
鏡を見すぎない代わりに、私がおすすめしたいのがこれです。
頭の中で、自分の動作を前・後ろ・横・上から見ているイメージを持つこと。
少し変に聞こえるかもしれません。
しかし、これはかなり大事です。
正面から見たら、左右のバランスはどうなっているか。
横から見たら、背中の角度や膝の動きはどうなっているか。
後ろから見たら、肩や骨盤が傾いていないか。
上から見たら、体がねじれていないか。
こうやって、頭の中で自分を立体的に見るイメージを持つと、鏡だけに頼るよりフォームへの意識が広がります。
もちろん、最初から完璧にはできません。
ですが、ただ鏡に映った自分を見るよりは、「今、自分の体がどう動いているか」を考えるクセがつきます。
鏡は見るな、ではなく見すぎるな
勘違いしてほしくないのですが、鏡を見ること自体が悪いわけではありません。
セット前に姿勢を確認する。軽い重量で数回だけ動きを見る。左右差を確認する。
これは全然ありです。
問題なのは、動作中ずっと鏡を見続けることです。
鏡を見ることが目的になると、筋肉に効かせる意識が抜けます。
フォーム確認をしているつもりで、ただ自分の見た目を追いかけているだけになることもあります。
これでは本末転倒です。
鏡は、フォーム確認の補助です。
主役はあくまで、自分の体の感覚です。
初心者はまず軽い重量でフォームを作れ
フォームに自信がないなら、いきなり重い重量で確認しようとしないでください。
重い重量になると、フォーム確認どころではなくなります。
持ち上げることに必死になり、どこに効いているかも分からなくなります。
まずは軽い重量で、丁寧に動く。
鏡を見るなら、そこで見る。
動きのイメージができたら、本番セットでは鏡を追いかけすぎず、対象の筋肉と動作に集中する。
これで十分です。
初心者に必要なのは、派手なフォーム分析ではありません。
軽い重量から丁寧に動き、体の感覚を育てることです。
筆者がウォームアップで意識していること
前章でウォームアップの必要性を熱弁したので、ここで私がウォームアップで意識していること、そして重量設定について教えましょう。
基本的に私はメインで使う重量の30%→50%→70%→90%の4段階の重量でウォームアップを行っています。
例えば、ベンチプレスのメインセットを100kg10回で組むとした場合、
30kg→50kg→70kg→90kg→100kgという順序で行います。
意識することは、とにかくすべての重量で同じフォームを再現すること。
同じ位置に頭があるか、肩甲骨が動きすぎていないか、足の位置は変わりないか、呼吸のリズムは一定か、といった具合に一つ一つの要素を自分の理想のフォームと照合していきます。
ウォーミングアップを雑にしてメインセットで丁寧にやることは難しい。
ウォーミングアップもトレーニングを構成する要素であることを頭に入れておきましょう。
まとめ
ジム初心者は、鏡を見すぎなくていいです。
鏡は便利ですが、見すぎると首や目線がズレて、逆にフォームが崩れることがあります。
大事なのは、ウォームアップの軽い重量から丁寧に動くこと。
そして、頭の中で前・後ろ・横・上から自分の動きを見ているようなイメージを持つことです。
鏡に映る自分だけを信用しすぎない。
体の感覚を育てる。
それが、初心者がフォームを安定させるための第一歩です。


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